テレビがつまらないのは、臨場感が失われているから

テレビのバラエティ番組を見ていると、台本通りに編集された内容をやっていて、これには臨場感が全くない。

取材班が事前に撮影したものに関して、スタジオで芸人が台本通りの発言をするというバラエティ番組は、ハプニングがほとんど起きないですし、作られたものとして『出来すぎている』のです。芸人がスタジオの中で語る番組というのは、よほど芸人が前向きに取り組んでやる気があって面白くないと、臨場感なんて出せないです。しかしながら、台本の上で誰かが撮影してきたものにコメントして面白い番組が目指せるかと言えば、本当に難しいでしょう。

あまりに編集をしすぎると、臨場感が失われるというのは、テレビだけではなくて、映画などでもその傾向があります。良い映画というのは、カットが長時間で回しても飽きないのです。オリバー・ストーン監督の『ウォール街』で、マイケル・ダグラスとチャーリー・シーンが口論するシーンなどは、かなりの長回しで撮影されています(1回の撮影でOKが出たシーン)し、ゴートン・ゲッコーのスピーチなども長回しで撮影されています。そのような『長回し撮影』というものが現場の雰囲気と臨場感が伝わりやすいのです。

バラエティ番組で良く使われる『落とし穴』なども、撮影はスタッフが落ちたところを後追いで上から撮影すれば十分なのに、先に落とし穴の下にカメラを備え付けて画面を切り替えたりします。視聴者からすると、画面が切り替わると別の角度を楽しめると思うのではなくて、やらせっぽくなってしまて、臨場感が失われると思ってしまうのです。臨場感というのは、スタッフが1,2台のカメラで撮影した方が良いものが撮れるのです。



ゴートン・ゲッコーが悪役に置かれて、企業が置かれている問題点を解決すると豪語しています。オリバー・ストーン監督がベトナム戦争から帰還兵として帰ってきて、その批判精神をもとにして作られた作品でした。

長時間の長回しが行われる迫力のやり取りをするシーン

ハートマン軍曹による長回しシーン

笑わせようと思って笑うのではない

『人気の芸人が出るか出ないか』というのが問題ではなくて、『見ていて面白いか面白くないか』というのが問題です。

プロデューサーの腕の見せ所というのは、他の番組を真似したような番組構成にするのではなくて、とにかく『自分が面白い』と思うものを追求する事にあるでしょう。視聴者が見ていて、思わず録画したくなるような『自分の為にもなる面白い番組』というのがウケがいいです。日頃から様々な情報に接していたり、足を運んでいたり、いろいろな経験があるかという事が重要になるでしょう。

HIKAKINTVのYoutubeで『トイレットペーパー20年分』という番組があったけど、これが最後にトイレットペーパーの山が落ちてくるというシーンがあって、そこで少し笑えた。そういう1回で撮影したハプニングみたいなものが台本の上では、よほどの想像力がある放送作家でも書けないでしょう。

NHK鶴瓶の家族に乾杯のシンプルさ

NHKの人気番組である鶴瓶の家族に乾杯!は、訪問した場所で出会った人との会話を放送するという非常にシンプルな番組です。家庭を訪問したり、路上でであったりなどする地元の人々と、10分以上の会話がずっと繰り広げられていくのですが、ライブ感・臨場感がワクワクとした楽しさを生み出していて、更に地元の人のお話しなので『大変に親しみが沸きやすい』という事が人気になっています。

家族に乾杯で放送されるのは、ほとんどすべてが庶民の生活であって、庶民のお話が共感しやすいですし、それが安心感を持って楽しめるようになっています。芸能人などのゲストが鶴瓶と一緒になって訪問する事も多いのですが、上から目線ではなくて、庶民の目線で地元に入り込んで庶民目線で語り合うという所が楽しめます。

インターネットでお笑いスタイルが変化

お笑い番組で70年代に人気になったとされるお笑いタレント萩本欽一であったり、『八時だよ全員集合!のドリフ』は、「オレたちひょうきん族」の明石家さんまやビートたけしに負けたとされています。台本を覚えて台本通りに進行を行わなくても、とにかく話が面白いというので、今までの『台本通りの笑い』が崩れていきます。それを90年代になってダウンタウンが関西から乗り込んで来てテレビで人気になりました。

今は、アニメでサザエさんを見なくても、本物サザエさんをYoutubeで見ることができます。これは台本が完全になくて、じいちゃん、ばあちゃんがどんな行動をしてくるか、全く読めないです。桐崎栄三(きりざきえいじ)の動画は、とても面白いので良く見る動画ですが、臨場感が半端じゃなくて楽しいです。

この動画だけで1000万回再生されている。