動画元年と言われる2016年に市民メディアが大活躍

2016年は、動画元年になると言われています。動画に耐えうるインフラが世界中に整備された事によって、インターネット上で動画を視聴する事が当たり前になりました。また、市民がスマートフォンやデジタルカメラを利用して動画を撮影する事も当たり前になり、動画がインターネット上で見られる機会が増えてきました。

フェイスブックによる動画の強化

従来の動画サイトと言えば、YoutubeやDailymotionが中心になっていましたが、フェイスブックも動画を強化していて、フェイスブックに動画がアップロードされる事が飛躍的に増えています。しかし、半数以上の動画がYoutubeをコピーした『違法アップロード状態』にあり、それでフェイスブックが利益を出している事に対して批判の声があります。

フェイスブックの動画視聴が伸びていくのに従って、多くの市民が自分が撮影した動画をフェイスブックにアップロードするようになっています。個人がフェイスブックでアップロードした衝撃的な写真・映像が1日で数万人~数十万人が視聴するようになており、少しずつ社会的に影響力を持つようになってきました。Youtubeの動画に比べて、拡散が容易であるフェイスブックの動画というのは、広まりやすいという特徴を持っています。近い将来は、テレビを抜くような視聴率を得る動画も出てくる可能性があるでしょう。

2016年に開始されたアベマTV

2016年4月からは、インターネット放送局の先駆けとしてテレ朝とサイバーエージェントが『AbemaTV』というものが開始されました。 『AbemaTV』になった理由は、AmebaTVというサービスがカナダであって、ドメインも既に取得されていたからという事です。 サイバーエージェントの藤田社長自身、この名称には『違和感がある』と言いますが、そのうち慣れるという事で決定したという事です。

原宿駅前竹下通り近くにある『はらじゅくアッシュビル』にHARAJUKU Abema Studioが入居していて、そのスタジオから数多くの配信・生放送が行われています。無料プランでは、従来のTVのようにタイムテーブルの時間に沿って視聴しなければいけない(有料プラン960円を払うと好きな時間に見られるが高いな)TVのスタイルになっています。アベマTVにおいて100万Viewを超える視聴を得ている事もあり、その多くがアニメだそうです。Youtubeには、ニュースもあれば、バラエティもあり、ドキュメンタリーも見ることができます。無いものと言えば、違法アップロードが禁止されているアニメぐらいのもので、そのアニメが人気になる理由も分かります。

ニコニコ動画であったり、Youtubeは、一般の人が放送を行うので、チャンネル数がとにかく膨大です。その量と言えば、Youtuberだけで1日1000人以上が動画をアップロードしているでしょう。自分が面白いと思う人がいれば、その人を追いかければいい訳です。アベマTVが狙うとすれば、量よりも質重視になっていくので、実際にその方向で頑張っていると思います。質重視と言っても、小学生がテレビのバラエティ番組をを見ないで、Youtuberの配信している動画を見ている時代、質というのが何かという事でしょう。他にはないコンテンツを数多く用意できるかが勝負になると思います。

Ustream撤退に見る放送事業の難しさ

AbemaTVの大きな欠点と言えば、『見たいときに見るのに金払わないといけない』という事です。Ustreamが生放送を行えるプラットフォームとしてもてはやされた時期もありますが、2016年1月に撤退しました。今では、Ustreamでなくとも、Youtubeであったり、Facebook、ツィキャスなどでリアルタイムの配信が行う事が出来て、Ustreamを選ぶ理由も少なくなったことから利用者が減っていました。

12年には月間ページビュー1700万PV、ユニーク視聴者数が800万人という日本最大の生放送メディアに成長したはずが、『視聴者を楽しませる仕組み』に欠けていた事などから2016年に日本撤退に追い込まれる事になりました。ユーザーを集められないビジネスは、プラットフォームとしても成功しないという証明になりました。

GyaoとAmazonのビジネスモデル

Gyaoは、Usenが開始して利用者が1000万人を超えたサービスでしたが、広告モデルでうまくお金を回収する事ができずに赤字に陥って、Yahoo!Japanに吸収される形になりました。現在は、Yahoo!Japanがサービスを行うようになっていて、Gyaoの運営方針を引き継いでほとんどの動画を無料で視聴する事が出来るようになっています。Yahoo!Japan自体はコンテンツを持っていないので、株主としてGyaoに出資しているフジテレビ、日本テレビ、テレビ朝日からコンテンツの提供を受けています。それによって、インターネット上で見られない質の高いコンテンツが膨大に提供されていて、プレミアム会員(月額800円)を集めています。

Amazonプレミアムは、年間3900円(月間約330円)という金額で、アマゾンプライムを使える以外にかなり多くの映画などが見放題になっています。このサービスに申し込んでいれば、レンタルショップに行く必要がないので、かなりお得なサービスと言えるでしょう。Yahoo!JapanのGyaoは無料で視聴できますが、こちらもアマゾンプレミアムのおまけなので、実質的に無料のようなサービス形態になっています。アマゾンの場合には、どうしてもアメリカのコンテンツが多くなっているので、それがアマゾンプライムのおまけとして付けられる理由になっているのでしょう。

アマゾンと同じくショッピングモールを運営している楽天は、『楽天プレミアム』というものを年間3900円で出してきたのですが、楽天の特典にはアマゾンの大きな特徴である動画の見放題プラン(2015年9月に追加された)が含まれておらず、それが決定的な違いとなっています。この動画の見放題プランというのは、動画コンテンツを持たない楽天が実現する事が難しい分野でもあり、決定的な差になっていると言えるでしょう。