手取層群のトリティロドン〜世界最後の哺乳類型|京都大学 理学研究科 助教 松岡廣繁 氏

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化石の研究というと、しばしば「世界最古」とか「最大」とか、1番極端であることが価値のように受け取られがちです。ところが、「一番最近まで生き残っていた絶滅生物」という、言わば中途半端な存在が「こんなオモロイ奴おらん!」ということもあるのです。そんな、新しいことが珍しい化石の例を紹介します。
 石川県白山市の桑島という小さな集落の近くに「桑島化石壁」という、約1億3000万年前の地層が露出しているところがあります。明治時代から化石がたくさん産出することで知られ、国の天然記念物にもなっています。1996年から3年間、ここにトンネルを通す工事が行われ、多種大量の化石が発見されました。当時博士課程の院生であった私は頻繁に工事現場を訪れ、現場作業と、「クリーニング」といって化石から岩石を除去する作業に明け暮れました(博士論文の研究テーマは別にあったのですが)。
 この時見つかった「トリティロドン類」という珍しい動物の化石について、それが発見された世界的な意味を、発見時やクリーニングのエピソードを交えて紹介します。気軽な話ですので、気軽にご視聴ください。

講義略歴(収録時現在)
松岡 廣繁(まつおか・ひろしげ)京都大学理学研究科 助教
1971年 愛知県清須市生まれ
1994年 横浜国立大学教育学部中学校教員養成課程卒業
1996年 京都大学大学院理学研究科博士前期課程修了
1999年 京都大学より博士(理学)授与
同年12月から現職