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【NHK文書開示等請求訴訟原告団】
裁判開始にあたって
NHK文書開示等請求訴訟原告団長 醍醐聰
原告の皆さま
本年6月14日に私たちが提訴した訴訟は、NHKの中枢というべき経営委員会、とりわけ、その中心人物である森下俊三経営委員長の前代未聞の違法行為と背任を糾すという先例のない裁判です。
私たちが開示を求めた経営委員会議事録は、裁判開始に先立って、私たち開示請求人に届けられました。これは、経営委員会の不条理な議事録隠しを粘り強く追跡し、報道してきたメディアの努力のたまものであると同時に、私たちの毅然とした提訴の成果といってよいと思います。
しかし、開示されたのは、正規の議事録ではなく、私たち請求人に限定された開示です。森下氏らは、正規の議事録ではないからHPに掲載して広く視聴者に公表するつもりはないと公言しています。
ここに至っても、日本郵政のかんぽ生命保険の不正販売に警鐘を鳴らそうとしたNHKの番組の続編の放送を妨害し、不正販売の拡大に加担した自らの違法行為に対する反省のかけらもない森下氏を経営委員長の職から追放する、そして、その森下氏に同調した大半の経営委員に猛省を促すうえでも、この裁判は大きな意義を持っています。ひいてはそれは、NHKの自主自立を内部から脅かす動きを封じる力にもなるはずです。
9月28日の第一回口頭弁論では3名の幹事会メンバーが原告を代表して意見陳述をします。条理を尽くして、原告の皆さま、支援者の皆さまの思いを裁判官に訴える決意です。
