開設1年半の陸自石垣駐屯地 増す一方の危険性
陸上自衛隊石垣駐屯地(ミサイル部隊)が開設して、1年半が経つ。開設以降、在日米軍も含め自衛隊の動きは、極度に頻繁化していると言わざるを得ない。特に看過できないのは、軍事行動の頻繁化に伴う危険度のアップである。
この10月から11月にかけて、日米の合同軍事演習「キーンソード25」が日本全土にまたがって行われ、沖縄もその舞台となった。その過程で、千葉県木更津駐屯地に一時配備されている自衛隊のオスプレイが石垣空港を経由し、与那国駐屯地に入った。そして10月27日、同駐屯地を飛び立とうとしたところ主翼が大きく上下にぶれ、地面と接触し破損事故を起こし飛べなくなったのである。以降、同オスプレイは与那国駐屯地に2週間以上もとどまることとなった。
「石垣島の平和と自然を守る会」事務局長の藤井幸子さんは、「事故が訓練でも使われた石垣空港や飛んでくるルート内で起きたらと想像するとおそろしい。オスプレイを国の予算で購入すること自体がまちがっています」と話した。
半年ぶりに取材で訪れた石垣島。石垣駐屯地では、4つめの弾薬庫が出来上がっていた。この弾薬庫には、現在射程200kmの短距離ミサイル用のミサイル弾薬が格納されているはずである。来年度予算には中国大陸まで届く射程1000kmの長射程ミサイルを準備する内容が組み込まれ、石垣駐屯地にも配備が予想される。
街中では、毎週欠かさず行われている「いのちと暮らしを守るオバーたちの会」のスタンディング行動が本土の支援者も交え行われていた。(取材・11月24日 湯本雅典)