【基地・軍隊はいらない4・29集会実行委員会】
基地・軍隊を許さない行動する女たちの会・高里鈴代さんとともに政府交渉を行います
2023年12月24日、16歳未満の少女が米軍嘉手納基地所属の米軍兵長ブレノン・ワシントンから性暴力を振るわれる事件が起きました。事件は当日のうちに警察に通報され、翌年3月11日に沖縄県警が那覇地検にわいせつ誘拐、不同意性交の容疑で書類送検し、3月27日に起訴されました。しかし、この事件が明るみに出たのは事件発生から半年後の6月25日です。外務省は、この事件について3月の起訴前に把握していながら、沖縄県や地元自治体に通報せず放置していたのです。これは事件の隠蔽にほかなりません。12月の事件が地元紙で報道されたのち、2024年5月26日に在沖米海兵隊第3海兵師団第4海兵連隊所属の上等兵ジャメル・クレイトンが性的暴行目的で女性を背後から首を絞めるなどしてけがを負わせた事件が発生していたことも明らかになりました。
それ以外にも相次いで米兵による性犯罪が起きていたことが発覚しました。これらの性犯罪は、日本政府による事件の隠蔽がなければ防げた可能性があり、政府の責任は非常に重いと考えます。これまでも、沖縄では米軍関係者による犯罪事件が、基地あるがゆえに繰り返されてきました。日本政府は事件が起きるたびに、米軍基地という根本原因から目を背け、その場しのぎの対策や制度でごまかしてきたのです。長年にわたって沖縄の女性たちを性暴力犯罪にさらしてきた責任は、沖縄に米軍基地を押しつけ続けている日本政府にあります。私たちは国による沖縄の人権侵害を今すぐやめさせねばなりません。
今回の一連の事件に対し、日本政府・米側から被害者への謝罪や補償はいまだありません。12月の事件について日本側は犯人引き渡しを求めず、加害者は現在保釈されて米軍の保護下に置かれています。そのうえ、7月の初公判では反省するどころか無罪を主張して被害者の尊厳を二重に踏みにじったのです。8月23日の第2回公判では、被害者が証人尋問のために加害者と同じ空間に立たされることになってしまいました。被害者の徹底した保護を強く求めると同時に、加害者への処罰と、被害者への補償と謝罪が早急になされることを訴えます。
私たちは、米兵による凶悪犯罪を隠蔽した日本政府の責任を追及し、諸悪の根源である米軍基地の全面撤去を求めていきます。