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【people21】
食べものは自然がもたらすものです。太陽光と水、そして土とそこにいる微生物が作り出すものです。人間はその自然に働きかけることで、食べものを得てきました。しかし、ここにきてその食べ物が大きく変わろうとしています。遺伝子組み換えやゲノム編集など生命を操作する技術の応用が広がり、食べものを人工的に作り、量産する動きが強まってきたのです。肥料や農薬までもが、遺伝子操作で開発し、工業的に量産する体制が進んでいます。
さらにはフードテックと呼ばれる、新たな食品も登場してきています。微生物に蛋白質を生産させて乳製品を作ったり、昆虫をゲノム編集で改造してパンやクッキー、麺などに混ぜたり、家畜や魚の細胞を培養してステーキを作る動きも強まっています。これらを新しい食文化と呼ぶことができるのでしょうか。あるいはジャンクフードと呼んだ方がふさわしいのでしょうか。いま食の世界は曲がり角にきています。参加者の皆様と食の未来を考えてみたいと思います。
講師:
天笠啓祐さん(ジャーナリスト)