東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所の事故によって放射能汚染されてしまった福島県双葉郡浪江町
人が住んではいけない居住制限区域で生活しながら殺処分を免れた330頭の牛を飼育する<希望の牧場ふくしま>吉澤正巳代表
被曝した牛たちは出荷することのできない<売れない牛>
よって、収入のないこの牧場は寄付や募金によって成り立っている
当然、330頭もの牛たちの餌を買うことは不可能だ
現在、この牧場の牛たちは被災された農家さんたちから貰い受けた原発事故によって放射能汚染された牧草ロールを主な餌としている
原発事故から4年半に福島県内 宮城県 栃木県などの農家さんから運び込まれた汚染牧草ロールは約15000個
汚染された牧草ロールは、消費も焼却もできない農家さんにとっても自治体にとっても厄介なもの
今年10月 宮城県白石市から希望の牧場へ、約1100個の汚染牧草ロールが市の予算で運び込まれ提供された
牧場の牛にとっても冬を越すための貴重な餌になる
しかし、ここで浪江町から抗議を受けることになる
汚染物質を県外から、しかも自治体から運び込まれたことに不快感を表したのだ
2015年11月20日、浪江町 馬場町長が直接 宮城県白石市役所に抗議に訪れる日、希望の牧場 吉澤代表は宮城県畜産課に汚染牧草ロール受け入れの要望を行い、県庁記者クラブにて記者会見を行い、浪江町町長の訪れる白石市役所に向かった
これは、前日の吉澤代表による経過説明から当日の1日を追ったドキュメント
撮影 編集 柿沼竹生