2025年5・3憲法集会~味のある参加者に毎年出会う
毎年、欠かさずこの集会には参加し、カメラを回し参加者の声を拾う取り組みを続けている。この集会、かって日比谷公会堂で行われていたころ、旧社会党系(例えば日教組)はすべてが参加していなかった。しかし、政権の改憲路線が強まり安保法制が日程にのぼる中で主催者の努力が実を結び、旧社会党系を含め幅広いグループ、党派の参加が実現し毎年成功にこぎつけている。これは、未だに原水爆禁止運動が分裂し教職員組合など労働運動が分裂したままの状況の中でとても貴重なことだし、また特に今年は参議院選挙がある中でれいわ新選組が市民連合との共闘運動から離れてしまっている中、れいわ新選組がこの集会に参加したことなど成果がつみあげられたと感じた。
最寄りの駅、りんかい線の国際展示場駅に降り立つと例年同様、「右翼」の皆さんが元気よく街宣していた。座ってきている若い男性に声をかけた。彼は、「僕は、憲法反対の方ですよ」と自己紹介し、私から「憲法集会の人たちについてどう思いますか」と聞くと「対立して話にならないよ」と答えた。そうか、対話が成立する相手とは思われていないのかと改めて感じた。また、他の「右翼」の人から声をかけられ話する中で「今は、コメをどうするかだよね」で彼らと意気投合した。今の政治情勢は、むしろこれまでになく対話が可能になってきているのではなかろうかとさえ感じた一瞬だった。
集会場に入る。何人かに声をかけた。一人で参加したという男性に出会った。彼は、「時々来ている」と答え、なかなか応答をえられないなか「関心がある」と答えてくれた。またほかの2人で来ていた若い男性に聞いてみると、高校生と大学生だった。団体に属さず、有志で来たという。その動機が「社会運動に関心があるから」であった。またこの集会「意外と入りやすい」とも言ってくれた。なぜ入りやすいのか。おそらく、連休の休みのとても良い天気の中で言葉は悪いが「行楽」気分でも来れるからではなかろうか。家族で来ている人もけっこういるし、集会中も飲食をしている人もいる。なかには、集会中に広場でラグビーをやっていた人もいた。聞いてみると、職場の同僚同士だという。もちろん集会参加者だ。
集会場で個々の個性あるアピールをしている人は相変わらず多かった。(動画参照)これも、5・3憲法集会の貴重な一面だと感じている。(湯本雅典)