【核燃料サイクルシンポジウム実行委員会】
1985年4月9日、北村正哉青森県知事(当時)がいわゆる核燃サイクル3点セット(ウラン濃縮施設、使用済燃料再処理施設、低レベル放射性廃棄物処分施設)の受け入れを決めてから、今年で40年が経過します。その間、東電福島第一原発事故の発災、高速増殖炉もんじゅの廃炉など、国内の原子力を取り巻く状況は一変しました。海外でもかつて日本が使用済み燃料の再処理を委託していた英国が再処理を終了、今年1月には、保有するプルトニウムもごみとして処分する方針を示しました。
核燃サイクル施設の中核である六ヶ所再処理工場は1993年の着工から30年超が経過し、竣工延期は27回を重ねましたがいまだ竣工に至りません。その間、巨額の費用が注ぎ込まれ、稼働すればさらに費用は積み上がります。
核燃サイクルをめぐる国内・国外状況は一変し、再処理工場が竣工延期を繰り返す中でも、日本の核燃料サイクル政策は全く変化しません。現実から目を覆い隠して、やみくもに突進しているようにも見えます。
これほどまでに多くの問題を抱えながら、核燃料サイクル問題に関心が高まっているとは言えません。そこで、核燃料サイクルとは一体何か、なぜ、このような状況に至ったのか、状況を打破するすべは何か、を多くの皆さんとともに考え、運動を盛り上げるため、今回のシンポジウムは企画されました。
第一部 問題提起
鈴木達治郎さん(長崎大学)
澤井正子さん(核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団)
第二部 パネルディスカッション「核燃料サイクル政策を多様な視点で考える」