【沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック】
10月27日午前11時38分ごろ、陸自V22オスプレイが与那国駐屯地内のグラウンド付近で離陸しようとした際、機体が左右に揺れて姿勢が不安定になり、左翼の下部が地面に接触、排気口近くに損傷を受ける事故が発生し飛行停止した。このオスプレイには運航に当たる5人と同乗者11人が搭乗していた。事故が発生した場所は、南牧場線(公道)に隣接する。そこは、与那国馬がよく行き来している道だ。事故原因については分かっておらず、現在も同地にとどまっている。構造上の欠陥が指摘され、事故も相次いでいる。米軍オスプレイも参加している統合演習を直ちに中止すべきである。島民から「まさかと思ったが、与那国でも事故が起きた。明らかに事故頻度が多い、災害対応と称して訓練を強行し、実際には住民を危険にさらしている」と強く批判した。防衛省は与那国での事故で陸自オスプレイを11月1日までの統合演習に使用しないことを決めたが、米軍オスプレイは演習を止めるどころか継続していたのだ。
島民の不安を無視した米軍の蛮行を許すわけにはいかない。一歩間違えれば大事故につながりかねない事態である。ところが、自衛隊は事故前日、与那国の町議らをオスプレイに搭乗させて、島の周辺を周遊する計画を立てていた。天候不良で取りやめになったが、事故機に乗り合わせた可能性もある。
10月23日〜11月1日、琉球弧を中心に全国各地で行われた自衛隊と米軍による最大規模の日米共同統合演習(キーン・ソード25)は、「台湾有事」で中国と米国の武力衝突を想定し、「最前線」の琉球弧の島々が戦場になることを前提にした軍事演習である。自衛隊と米軍合わせて4万5千人参加。台湾に近い与那国島や石垣島から沖縄島(那覇市)への患者(戦争負傷者)輸送訓練である。
患者を輸送するはずのオスプレイが、逆に事故機として運ばれる羽目になってしまった。鳴り物入りの「キーン・ソード25」のなれの果てかもしれない。
琉球列島最大規模の湿地帯の与那国島・樽舞湿原で、自衛隊が軍事利用する「特定重要拠点」の新たな港湾施設が計画されている。樽舞湿原は環境省が保全上、配慮が必要とする「生物多様性の観点から重要度の高い湿地500」の一つだ。専門家によると、湿原の底の溝には地上から見えない川が流れ、生物多様性にとって重要な湿地となっており、水系を壊したら「壊滅的な打撃になる」という。鳥類研究者は、貴重な鳥類を多く確認している。
防衛省は与那国島を「台湾有事」の実験場として、戦争に纏わるあらゆる面で勝手気ままに利用してきた。しかも、国策を盾に首長を丸め込み町政と住民を蹂躙してきた。今回のオスプレイ事故は、その付けが回ってきたのだろう。与那国島を実験の場としてきた戦争政策の躓きのはじめかもしれない。
与那国オスプレイ事故に抗議 与那国を戦場にするな!
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