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20220219 UPLAN 利光恵子・天笠啓祐「進むいのちの切り捨てと遺伝子操作を考える――着床前検査と胚を用いた研究の拡大、そしてゲノム編集技術の応用」

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【DNA問題研究会】
今、受精卵(胚)の段階で遺伝子や染色体を調べて、「病気や障害のある胚」や「流産しやすい胚」を排除する着床前検査が拡大されようとしています。それと並行して着床前検査で廃棄される予定の「病気や障害があると診断された胚」を、ゲノム編集・iPS細胞の研究の材料として用いる動きも見られます。
ゲノム編集技術による品種改良は、作物や人間など多岐にわたろうとしています。作物としては、高GABAトマト、肉厚マダイ、高成長トラフグが最近相次いで届出され、環境への影響も食品としての安全性も確認されないまま、流通し始めました。
これらの動きの背景にあるのが、政府のイノベーション戦略です。2012年にCRISPR-Cas9を用いたゲノム編集が発表され、遺伝子操作が効率よく、精確に、安価で行えるのでその使用範囲が広がり世界中で研究開発競争が激しさを増しています。政府はこの技術を、経済成長と安全保障の面から総合科学技術・イノベーション会議を軸に強力に推進してきています。そのような背景の中でゲノム編集技術などを用いた人間や食品の品種改良が進められているのです。
でも、「着床前検査は、子どもに遺伝病を伝えたくないという患者・家族の願いに応えるものだし、不妊に悩む当事者にとっても流産のリスクが避けられれば福音だ」、「農産物や養殖魚の生産性が上がれば、農家も漁民も助かるのではないか」、そんな意見もあるなかで、いったいこの技術をどう考えたらよいのか、このような技術に依存する社会とはどんなものなのか、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。生命倫理に関心のある方、食の安全を心配されている方、さまざまな方のご参加で、議論できればと思います。Zoomも行いますので、遠方の方もご参加いただけたらと思います。
講師:
利光恵子(グループ生殖医療と差別、立命館大学生存学研究所、DNA問題研究会会員)
天笠啓祐(ジャーナリスト、DNA問題研究会会員)
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