自民党の犯罪者を裁け!

日本政府の間違った増税政策で、30年以上も不況が続いてきました。庶民に減税して経済回復!

20190605 UPLAN 市民版環境白書「グリーン・ウォッチ2019」発行記念シンポジウム

チャンネル名: 

【グリーン連合】
グリーン連合は、気候変動、生物多様性喪失、化学物質問題など様々な環境問題を克服し、すべての生命、そして暮らしや社会・経済活動の基盤である「環境」を守りながら、民主的で公正な持続可能な市民社会を築くことを目指して、日本各地で活動する環境 NPO/NGO が結集し、社会の変革を強く政治や社会に働きかけるために、2015年6月に設立された市民組織で、現在 84 の市民団体が加盟している。
その活動の一環として、設立年から『市民版環境白書 グリーン・ウォッチ』を発行し、今年の2019 年版で4冊目となる。もともとこの白書は、政府とは異なる視点から環境の現状や問題点を分析し、より良い解決の方向性を多くの人に知ってもらうことを目的として発行してきたが、この4年の間にも、私たちを取り巻く環境の悪化はますます深刻化し、格差の拡大や政治の混迷などに起因する社会の不安定さも増すばかりである。
一方、昨年12 月にポーランドで開催されたCOP24 の会場で、スウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリさん15 歳が、190 カ国の代表を前に、「あなた方は、自分の子どもたちを何よりも愛していると言いながら、その目の前で、子どもたちの未来を奪っています。」と述べ、子どもたちの未来のために行動するよう訴えたことが話題になった。そしてその後、世界中で彼女の行動に続く若者のデモが行われており、日本でも規模は小さかったものの、大人だけには任せておけないと若者が立ち上がっている。こうした状況を受け、私たちも、安心・安全で心豊かに暮らせる持続可能な社会を実現するために、その基礎となる真実の情報を、若者を含めた多くの人たちに伝えていくことの重要性を改めて感じているところである。
2019 年版の主な内容は、次のとおりである。第1章では、脱炭素社会に向けた最近の動向について述べた。気候変動問題ではパリ協定以降の世界の政府や企業の動きに比べて、日本の政策がかなり遅れている現状、そうした中でも市民の活動により石炭火力発電所の新規建設が中止されるなど変化の兆しも見え始めていること。また再生
可能エネルギーについては、世界での急速な拡大に比べて日本にはまだ課題が多く、特に地域での導入に際しての合意形成の重要性について述べている。さらに地球温暖化対策の有効な手段としてEUはじめ各国で導入が進んでいるカーボンプライシングについて、世界での導入状況やその使途についての紹介と併せて、不毛な議論ばかりが続く日本での早期導入を求めてグリーン連合としての提案を試みている。
第2章では、顕在化してきた新たな危機として、プラスチック問題、気象災害、福島の問題を取り上げた。プラスチックについて、従来は廃棄物問 題として取り上げられることが多かったが、今回は化学物質や気候変動問題などと絡めて、人類は化石燃料由来のプラスチックとどう付き合っていくのか、その一つとして欧州で推進されている資源循環・サーキュラーエコノミーの考え方と動向、そして日本の動きについて述べた。また近年世界中で多発する気象災害の実態と、こうした災害から生き残るための方策について述べている。さらに東京電力福島第一原子力発電所事故から8年が経過する中、増え続ける汚染水や汚染士の処理は困難を極めているが、その実態はどうなのか、またチェルノブイリ事故と比較して、日本の事故後の処理や対策の何が問題なのかについて述べた。
第3章では、国内外の先進的な動きとして、市民、特に次世代との協働事業を具体的に実践している山形県遊佐町の事例を紹介した。また昨今の統計不正問題の原因とこれを防ぎ市民活動に活かすための方策について述べている。さらにEU、特にドイツでの環境団体に対する支援策を紹介した。そして最後に、日本の環境NPO/NGOへの支援の現状と課題について、グリーン連合共同代表らによる座談会の様子を紹介した。
活動報告では、グリーン連合の活動を知っていただくための資料を添付した。
この冊子が世に出るのは、平成から令和への新たな時代が始まるときである。
平成の時代は多くの進歩もあったが、それを凌駕する勢いで、環境の悪化や社会の不安定性は増し、これまでの対応では到底その勢いを止めることはできないことも明らかになってきた。厳しい状況にある環境そして社会の現実をしっかり受け止め、それに対応できる新たな価値観や社会経済の仕組みへの転換を図るための基礎情報として、グリーン・ウォッチを活用していただければ幸いである。
※この白書は、地球環境基金の助成を受けて作成しました。
グリーン・ウォッチ 目次
はじめに
第1章 脱炭素社会に向けた最近の動向
第1節 気候変動問題 [桃井貴子]
第2節 再生可能エネルギー [松原弘直]
第3節 地球温暖化対策の決め手 カーボンプライシング [藤村コノヱ]
第2章 顕在化してきた新たな危機
第1節 プラスチック問題 [中下裕子, 粟生木千佳(IGES), 中井八千代]
漫画「グリーン・ウォッチ2019」[高月 紘]
第2節 気象災害と防災 [平松信昭(日本気象協会)]
第3節 いまだに続く福島原発事故の災害 [伴英幸, 満田夏花(FoE Japan), 河田昌東(チェルノブイリ救援・中部)]
コラム「」[鈴木 薫(いわき放射能市民測定室たらちね)]
第3章 国内外の先進的な動き
第1節 国内の動き[枚本育生]
第2節 データ不正問題は何が間違った結果なのか? [三木由希子(情報公開クリアリングハウス)]
第3節 ドイツの州レベルにおける環境NGO/NPOに対する助成制度 [大久保規子(大阪大学大学院)]
第4節  座談会:日本の環境NPOへの支援の現状と課題 [グリーン連合幹事会]
活動報告:グリーン連合のこの一年間の活動実績 [グリーン連合編集委員会]
「グリーン・ウォッチ」編集委員会
編集責任者  藤村コノヱ(環境文明21)
編集委員
中下裕子(ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議)、
杦本育生(環境市民)
加藤三郎(環境文明21)
桃井貴子(気候ネットワーク)
松原弘直(環境エネルギー政策研究所)
伴英幸(原子力資料情報室)
篠原ゆり子(FoE Japan)
中井八千代(容器包装の3Rを進める全国ネットワーク)
古瀬 繫範(地球と未来の環境基金)
藤井絢子(菜の花ネットワーク)
本田恭子(アースデイとやま実行委員会)